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8年目のブレイク!中日 小熊凌祐 吉見も認めるポテンシャルは本物か?

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中日 小熊

滋賀県出身、中学時代は大津瀬田レイカーズに所属し2年時に全国3位。近江高校時代は1年夏からベンチ入りし2年夏と3年夏にエースとして甲子園出場。3年夏は初戦敗退も145キロをマーク。体の使い方、制球力、球筋がプロのスカウトからも高評価を得ます。

2008年のドラフト会議で中日ドラゴンズから6位指名を受け入団。

3年目に1軍初登板、プロ初勝利もあげます。4年目は2軍でリーグ最多の16セーブをあげ、5年目には1軍で28試合に登板し防御率2.30を記録。7年目には先発転向し1勝をあげます。プロ7年間で通算3勝だが、8年目の2016年は4月28日現在はプロ初完封を含む3勝をすでに挙げ、先発ローテーションの一角を担っています。

 

➊肘の故障との闘いで得た財産とは?

肘の故障に悩まされた学生時代を送りました。中学2年時はエースで全国大会3位を経験し当時から注目を浴びていましたが、中学3年の6月に右肘を故障し一塁手としてプレーしました。痛みと硬直で曲がったまま伸ばすことさえ出来ず高校入学当時はキャッチボールもままならなかったそうで約1年病院に通いました。2年夏に連投は禁止だが本来のボールが投げられまで回復しました。しかし高校2年の11月に再びひじに違和感を覚え冬の間はボールを投げることができませんでした。

この冬の間に20キロをノルマに毎日走りこみ下半身を強化、スタミナが増え球のキレも一回り増すことができました。この走りこみで鍛えた下半身のおかげでフォームのバランスが良くなり肘への負担も減ったことが後にプロでも肘の大きな故障がなく投げられている要因だと思われます。

高いポテンシャルを評価されながらも下位指名だったのは肘の状態を懸念されてのこととも言われていますが、当時中日の落合監督が「リスクを取るだけの価値がある。手術をしてもいいから獲ろう」と直々に獲得を希望したそうです。

 

➋着実な積み重ねからプロ初完封達成!

プロ6年目までは救援投手として少しずつ階段を上ってきたものの、中継ぎとしては6年間で2勝、防御率6.47とまさに鳴かず飛ばずといった成績でした。そんな中、7年目に先発転向を言い渡されます。先発転向に関して近藤コーチが「中継ぎをやって、最初の打者に全力で向かえるかっていうと、少しタイプが違うかなと感じていた。そして緩いボールを使うのが上手い事と、何より球筋が綺麗な投手だから、先発転向って判断になりました」と経緯を語っています。

何かを変えないといけない、そんな矢先の先発転向でまず着手したのが肉体改造でした。食事を変え、走る量を減らして8キロの減量をした結果、ボールが走らないということがなくなり安定感に繋がりました。

そしてシュートの取得にも取り組み、投球の幅を広げました。7年目は先発で1勝をあげ2016年の足がかりになりました。この年は同じ高卒で下位指名の若松が二桁勝利をあげたことが発奮材料にもなったことでしょう。

そして2016年、開幕2軍でしたが中継ぎで1軍昇格すると今季初勝利、そして数日後の4月6日にシーズン初先発マウンドに立つと、わずか93球で1安打完封勝利をおさめました。開幕ローテーションから半分の投手が怪我や不調で戦列を離れる苦しい状況の中、チームとしては嬉しい誤算でした。その後4月28日の登板でも勝ち星をあげ、プロ7年間の勝ち星数を今年はわずか一カ月で稼ぐ活躍を見せています。

 

➌エース吉見の存在を目指して更に高みへ

中日の絶対的なエースだった吉見一起と自主トレを行っており愛弟子といった存在です。この成長の裏にはビデオで吉見の投球を研究したことが要因の一つだといいます。「ここでストライクが欲しい」とか「ここはボールで良い」など考え方が変わったと語っています。先発として配球や試合の流れを読む力が培われ一皮むけることができたと思います。そのために必要で追い求めた精度の高いコントロールも武器にできたことが二桁投球数での完封にもつながっています。もともと質の高い伸びるストレートとキレのあるスライダーで近畿でも屈指の右腕として名を馳せた球にコントロールと考える力が加わった小熊の進化から目が離せません。

小熊のマウンドでの印象は淡々として冷静沈着といったものです。悔しさや嬉しさも分かりづらく典型的なポーカーフェイスです。本人も周りから「もっと悔しがれよ」とか「もっと喜べよ」と昔から言われるそうですが自分に違和感を感じてしまい出来ないとのこと。その冷静さがいずれウリと呼ばれる活躍を小熊には期待してしまいます。

今の中日は長年黄金期を支えてきたベテランがチームを去り、まさに変革期を迎えています。若松を始め、近年ドラフト1位の鈴木翔太・野村亮介・小笠原慎之介など中日の新たな歴史を刻むのは彼ら。その前に中堅である小熊が彼らを引っ張る存在になれるか?2016年の小熊はどこまで勝ち星を伸ばせるのか?新たなドラゴンズのエース候補たちの戦いに期待しましょう。

 

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