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【広島カープ:薮田和樹投手】怪我に泣かされた”隠し球”はプロ入りで母へ恩返し

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〔アマ時代の実績はほぼゼロ〕

岡山理科大学附属高校時代は1年春からベンチ入りし、2年春の岡山県大会で控え投手ながらMAX148kmを記録して注目を集めたものの、2年秋に右肘を故障した影響もあり、卒業まで控え投手のままで目立った実績はありませんでした。
亜細亜大学進学は1年冬に右肘の手術を受け、以後リハビリに1年費やして3年春のリーグ戦で初登板しましたが、その後右肩を故障したため大学通算のリーグ戦登板は2試合のみとなりました。
2014年のドラフト会議でカープから2位指名を受けて入団します。

〔怪我、また怪我そして怪我〕

高校時代は1学年上の九里亜蓮選手(現広島)とエースを争っていましたが、2年秋に右肘を疲労骨折してしまいます。
肘にメスを入れることへの不安から手術せずに再起を目指しましたが、以降高校生活が終わるまで本領発揮することはありませんでした。
大学時代にも入学直後に右肘を疲労骨折、生田勉監督の助言もあって手術を受け、リハビリを経てリーグ戦デビューを果たしますが、4年春のリーグ戦前には右肩を痛めて1年間登板がありませんでした。

〔2014年ドラフト最大のサプライズ指名〕

ドラフトで指名を受ける選手の大半は、アマチュア野球で輝かしい実績を残しています。
しかし薮田選手は、高校時代はMAX148kmを記録したもののエースとなることはなく、大学時代もMAX151km、常時140km台中盤を記録しましたがリーグ戦登板は2試合で1イニングのみ、大学選手権を含めても3試合で3イニングを投げただけでした。
素材型とは言えこれだけ実績の無い選手を指名すること自体が珍しく、まして2位という上位指名であったことは2014年のドラフト会議で1番のサプライズとなりました。

〔重なる苦難・・・両親の離婚、借金、病気〕

物心ついたころには両親は離婚しており、女手一つで薮田選手とお兄さんの二人を育てるためお母さんは昼夜問わずに働きましたが、仕事で事故を起こしたこともあって借金を抱えることとなりました。
またストレスから心身症を患って髪の毛だけでなく眉毛まで抜け落ち、さらに視力も極度に低下しましたが、薮田選手には心配をかけまいと病気のことは伝えませんでした。
そのことをお兄さんから伝え聞いた薮田選手は、わざと試験に不合格となり一度は大学進学も野球も諦めようとしました。
「私の元に生まれてきてごめん」という母に対して「お母さんの元に生まれて良かった」返す息子・・・カープファンでなくとも応援したくなります。

〔怪我は完治、シンデレラストーリーの始まり〕

大学時代に手術した右肘と痛めていた右肩の影響が心配されましたが、すでに完治しているようでキャンプではブルペンに入り、シート打撃にも登板しました。
しかし1年間実戦から遠ざかっている影響もあって、二軍でも3月半ばまで実戦登板はしていませんでしたが、ウエスタン・リーグでプロ初登板を果たしました。
一軍でのデビューはまだ先になりそうですが、ここまで苦難続きだった薮田選手の野球人生はこれからが本番であり、輝かしいものとなることを期待したいと思います。

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