ソフトバンクホークス 今宮健太が天性の素質と努力で身に付けた『超絶守備』と『堅実バント 』

大分・明豊高校時代には、1年時から遊撃兼投手としてレギュラー入りし、2年時にはエースとしてチームを春の選抜大会初出場に導き、3年時には再び内野手兼投手として甲子園に春夏連続出場に貢献しました。
MAX154kmの豪腕と高校通算62本塁打のパンチ力が評価され、2009年のドラフト会議においてホークスから1位指名を受け入団、2014年までに2度のゴールデングラブ賞と1度のベストナインを受賞、侍ジャパンにも選出されるなど球界を代表する遊撃手となりつつあります。
1.「定位置なし」の魅せる守備
今宮選手を語る上で欠かせないのはその守備力です。
まだ十代であった入団2年目には、当時球界を代表する遊撃手であった川﨑宗則選手(現・ブルージェイズ傘下)を守備力では既に上回ると言われていました。
171cmと小柄ながらも、その卓越した野球センスによってもたらされる正確な判断力とそれを生かすことが出来る高い運動能力で目を疑うほどの超絶プレーを連発し、今宮選手にとっては定位置などあって無きが如くという感じがします。
2年連続ゴールデングラブ賞受賞の裏で2年連続最多失策を記録しているのは,その広すぎる守備範囲と攻撃的な姿勢から、公式記録員にも「今村選手なら」と思わせていることの証明と言えるでしょう。
2.「出来て当たり前」のバント
明豊高校時代に通算62本塁打を放つほどのスラッガーであった今宮選手が、プロでは小技を駆使する打者へと変化しました。
転機は、レギュラー獲得のチャンスが巡ってきた2012年、「ひたすらバットを振った」と本人が語るように打撃練習に力を入れたものの「打てなかったから」でした。
結果が出ないにも拘わらず、二軍に落とされることなく起用され続けたことで、今村選手の意識が変わり小技を使うようになりました。
打席に入る時は頭の片隅にバントがあり、いつサインが出されても迷わない準備がリーグ新記録の犠打数へと繋がり、見る側にとって今宮選手のバントは「出来て当たり前」となっているのです。
3.チームの顔から『球界の顔へ』
数字だけを見ると決して派手な活躍をしているようには見えませんが、その守備とバントで2014年チームの日本一に貢献したことは異論の無いところです。
今宮選手の守備を見に来るファンが居るほどであり、最早チームの顔と言っても過言ではないでしょう。
今年24歳になる若鷹がこの先、オールスターゲームの常連となり侍ジャパンに何度も選出されるなど、球界の顔になっていく課程を見られるかと思うと今から楽しみで仕方ありません。