ソフトバンクホークス 伝説の66番を背負う松本裕樹はハートの強さで苦手も克服

岩手・盛岡大学附属高校時代は1年春からベンチ入りし、夏の甲子園でもベンチ入りしたものの登板機会はありませんでした。
2年春と3年夏にはエースとして甲子園に出場し、特に3年夏の甲子園では投げてはMAX150km、打っては高校通算54本塁打の二刀流で注目を集めましたが、岩手予選決勝で痛めた右肘痛の影響で、投打ともに本領発揮とはいきませんでした。
甲子園で全力投球出来ず、変化球を主体にせざるを得なかったことが逆に評価を高め、2014年にドラフト1位でホークスに入団しました。
レジェンド「66」の後継者
背番号「66」と聞くと、他球団なら1軍クラスの選手が付ける番号ではなく、高卒とはいえドラフト1位の選手に与えるにしては大きすぎる番号だと思いますが、ホークスにとっては特別な番号なのです。
なぜなら背番号「66」の前任者は、活躍期間は実質4年余りという短期間ながらも、その4年余りで投手タイトルのほとんどを獲得し、ホークスの絶対的エースとして君臨した斉藤和巳氏だからです。
入団会見では「投げる試合は全部勝ちたい」と語っており、現役時代に通算で8割近い勝率を残し抜群の安定感を誇った斉藤氏を超える投手となってくれることを期待したいと思います。
焦らない図太さはプロ向き!
高校3年夏の甲子園終了後、怪我の状態を考えてボールを使った練習をほとんど行いませんでした。
秋にドラフトを控え、プロからの指名を待つ立場とすれば、満足な練習が出来ないことは焦りや不安に繋がるはずですが、松本選手は顔色一つ変えずに、怪我の治療と平行して黙々と体力作りを行っていたそうです。
さらに、病院の先生始め色々な人の話を聞いて勉強し、今後プロで長く活躍するために、肘への負担が軽くなる投球フォームを試行錯誤していました。
アレもコレも苦手?
プロ入団時点で身長183cm、体重83という恵まれた体格をしていながら、実は野菜が全く食べられませんでした。
入団後は寮でのバランスの良い食生活もあってか体重も5kg前後増えており、徐々に野菜嫌いを克服していると思われます。
怪我をしない身体を作るためには野菜からの栄養摂取は欠かせず、右肘の怪我にも野菜不足が少なからず影響していたのではないでしょうか。
また話すことも苦手と語っており、野球以外のことでの苦手克服に悩まされなければ良いのですが・・・
「66」を自分の番号に
心配される右肘について松本選手は「もう痛みはない」と語っていますが、キャンプではノースロー調整が続き、本格的な投球練習の目途も立っていません。
しかし、本人は決して落ち込んでおらず、明るい表情で「学校の授業より全然いい」と前向きに捉えています。
今はまだ、その実力はベールに包まれたままで「斉藤和巳の背番号を受け継いだ松本」と言われるだけですが、怪我が完治し本領発揮となった時には「松本の前に『66』を付けていたのは誰だった?」と言われるようになると期待しましょう。