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2014年最大のブレイク選手 ヤクルト 山田哲人の魅力と課題【背番号23】

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2014年シーズン、日本人右打者のシーズン最多安打記録を更新し、一躍球界を代表する打者として注目されるようになった山田哲人。

高卒4年目で突然のブレイクを果たし、一躍注目選手となった山田の魅力と課題を掘り下げていきたいと思う。

1.高校時代は長距離砲?

山田哲人は兵庫県出身の22歳。中学時代に在籍した神戸須磨クラブは全国大会でも実績のある強豪で、OBにマック鈴木(元シアトルマリナーズ)や同じ広島の戸田隆矢がいる。
高校は大阪の履正社へ進み、3年夏の甲子園に出場。大阪府大会では通算打率5割、高校通算31本のホームラン、全日本選抜でのサイクルヒット達成などでプロのみならずメジャーからも注目を集めた。
180cm74kgという恵まれた体格で、50m5秒8の俊足を持ちながら、スイングスピードは同じ履正社出身のT-岡田(オリックス)の高校時代を上回るなど、長打力にも期待が持たれた。

特に高校からプロへ進む選手は即戦力としてより将来性、成長力に期待する部分が大きい。山田も3年夏の大会から急激に力を付けただけに、伸びしろを期待させるタイプだった。

そして、2010年のドラフト会議でヤクルトから1位指名を受け、プロ野球選手としてスタートを切った。

2.2014年の打棒爆発の理由

プロ入り1年目は公式戦1軍出場無し(CS出場)。2年目は代打などでの出場が多く、なかなか1軍定着とまではいかなかった。
しかし、3年目以降から様相が変わる。セカンドスタメンでの出場も増え、出場94試合で打率.283と開花の予感を漂わせ始める。

そして、4年目の2014年、その打棒は一気に爆発したのだ。
時を同じくして川端慎吾、畠山和洋、雄平らもブレイクし、ヤクルト打線は打ち始めると手がつけられないという印象を与え始めた。

転機となった3年目に何があったか。それは名伯楽・杉村繁コーチの復帰だろう。
青木宣親(現サンフランシスコ・ジャイアンツ)、内川聖一(ソフトバンク)ら名だたる打者を育てたコーチが重視したのはティー打撃によるフォーム固めである。

前述の通り長打力も持っていた山田のフォームはやや引っ張り気味だったのだが、センターからライト方向への広角な打撃を意識することでミート力が格段に向上したのだ。

しかも、持ち前のパワーを確実な打撃に乗せることにより、リーグ3位、29本ものホームランを叩きだしたのである。

3.「球界を代表するセカンド」への
       大きな壁、そして課題

入団当時は遊撃手として期待されていた。しかし守備に精細を欠き、3年目の1軍定着後はほぼセカンドのみでの出場となっている。
昨年打撃が注目され、ベストナインにも選ばれたが、「球界を代表するセカンド」になるためにはゴールデングラブ賞2回の菊池涼介(広島)が立ちふさがっている。

シーズン最終盤までマートン(阪神)を交え、3人で首位打者争いを演じたが、守備では大きく溝を開けられている。
菊池は守備でも観客を魅了することができる数少ない選手である。何故そこにいるのかわからないポジショニング、想像もできない体勢からの送球、俊足を活かした守備範囲の広さ。

2人ともバットで大きくブレイクしたのは同じ2014年からだが、菊池は守備で既に確固たる地位を築いている選手なのである。

~球史に残る名セカンドへ~

奇しくも同時期に現れた大型二塁手だが、タイプはまるで違う。山田に菊池のような派手な守備を求めるのは酷だろう。
しかし、地味でも堅実に、安心感を持って守れる選手にはならなければならない。むしろ本来セカンドに求められるのはそちらで、菊池が突然変異だろう。

手堅く守れ、且つこれだけの打力があるセカンドとなればプロ野球の歴史からもかなり稀な存在である。

球界の歴史に残る二塁手になるために、山田のさらなる成長を期待する。

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