大学No.1左腕からDeNA左三本柱へ!横浜1位 濱口遥大の番長への想いとは(神奈川大出:背番号26)

【2016年シーズン、セントラルリーグ3位】
このAクラス入りが示す意味はとても大きい。
初めて横浜DeNAベイスターズがクライマックスシリーズに進出を果たしたのだ。
長らくBクラスに低迷したベイスターズだったが、来シーズンに『優勝』という期待・夢をファンに再び抱かせた。
そして、優勝が夢ではなくなったチームが最も必要とし、最初に指名した今年のドラフト1位が神奈川大学の濱口遥大投手だった。
1回目の抽選で柳 裕也(明治大)、2回目の抽選で佐々木 千隼(桜美林大)と二度の抽選に敗れた後に優勝に欠かすことのできないピースとして「地元の星」である濱口を指名したのである。
➊基本データ・球歴・アマ実績
ポジション:投手(左投左打/173cm 80kg)
出身校:三養基高校→神奈川大学→横浜(ドラフト1)
生年月日:1995.3.16
出身地:佐賀県
三養基高校時代は甲子園への出場はなく、3年夏は三回戦で敗退。神奈川大学進学後は1年生からリーグ戦に登板し、着実に成長することで2年春の大学選手権準優勝の立役者として大活躍。更に3年春のリーグ戦では6勝0敗、防御率0.85と圧巻の投球を披露して大学日本代表入りし、ユニバーシアード(韓国開催)での金メダル獲得にも貢献した。
翌年の大学4年時の日米野球にも出場し、大学球界のNo.1サウスポーとしての称号を不動のものとしてドラフト候補として名を馳せた。
➋ドラフト前の評価は?
多くのスポーツ新聞や雑誌は大学No.1サウスポーという評価で一致していました。
大きな魅力としてMAX151㌔のストレートと落差の大きなチェンジアップによる高い奪三振能力が挙げられ、投手しては小さい173センチの身長ではありますが真上から腕を鋭く振り下ろすボールの角度も大きな魅力として伝えられていました。
しかし、大豊作と言われた2016年ドラフトでは1位候補が目白押しだったために1位候補ではなく2位~3位の上位候補というのが大方の評価でした。
結果として、外れ外れではありますが1位指名を勝ち取ったことで自身の価値が1位クラスであったことを証明してみせました。
➌ドラフト指名時の様子や声
まずは指名直後の濱口投手の声です、
「凄くうれしい。ファンの方との距離が近い、凄くいいチームに指名していただけた」と目を赤く腫らせながら喜びを語った。
憧れの存在として今年25年のプロ生活を終え引退した番長三浦の名を口した、
「三浦大輔投手のような長く活躍してファンに愛される選手になりたい」
「今は無理だけど大人になったら考えたい」と番長の代名詞であるリーゼントへの気持ちものぞかせた。
ルーキーシーズンの目標として、
「2桁勝って新人王を目指していきたい」
一方で指名した横浜のラミレス監督は、
「ベリーハッピー。長年やってもらえると思う。私たちが育てていかないといけない」と満足げな表情。
「左のパワーピッチャー。まずは先発で考えている、即戦力として期待している」と今永、石田との左腕王国の形成に期待した。
➍プロ入り後のライバルは?
ラミレス監督からの指名後のコメントにある通り、開幕先発ローテーション入りが目標となります。
横浜の先発左腕は今シーズンに実績を残し、一気に飛躍した来年3年目の石田と2年目の今永が現時点で先発ローテの本命であり、当然ライバルと言えます。
しかし、他の左腕に砂田以外で目立った候補がいないために当面のライバルとなるのは右腕の先発候補になると考えます。長年チームを支えた三浦の引退、エース級の活躍をした山口がFAで移籍の可能性があり所属しているか不透明なことから、右腕の先発候補は中堅クラスとなった井納、ベテランの久保、若手では実績がある三嶋あたりが競争相手になるのではないでしょうか。
三浦の引退と同時に山口がFAで移籍した場合、チームとしては痛手を負うことになりますが濱口にとっては大きなチャンスとなり、1年目から活躍する舞台が整うことになります。
➎「未来予想図」
こんな選手になれる!
ズバリ!元ヤクルト『石井弘寿』です。
全盛期には最速155㌔のストレートを武器にヤクルトのセットアッパー・守護神として大活躍した左のパワーピッチャーの代名詞。
現在もソフトバンクで現役の五十嵐とリリーフコンビを組んでいた頃の愛称である「ロケットボーイズ」からわかるようにストレートでグイグイと強気に攻めるスタイルは濱口投手と通じるものがあります。
先発タイプではありませんが、濱口投手は最近のプロ野球では左のパワーピッチャーの存在は希少な存在であり、石井弘寿のように野球ファンの記憶に残るような活躍を期待しましょう。