巨人 今村信貴 亡き友への想いを胸に気合いの髪型で一軍へ殴り込み【背番号45】

大阪・太成学院大高校入学時にはMAX128kmであったが、体幹強化のトレーニングによって体重が10kg以上増えて、2年秋にはMAX146km、3年夏にはMAX148kmと2年余りで長足の成長を遂げました。
激戦区大阪大会ではベスト8が最高で甲子園出場はならなかったものの、日米のスカウトから高い注目を集めていました。
プロ入り後は1年目の2012年に二軍でノーヒットノーランを記録、2013年には二軍で10勝を挙げるとともに1軍でも初勝利をあげました。
1.突然の訃報
今村投手は高校2年生の春にチームメイトを交通事故で亡くしました。
監督からその報告を受けた後、涙も出ないぐらいのショックを受け、1ヶ月ほどは練習にも身が入りませんでした。
しかし、その悲しみは「亡き友を甲子園に連れて行く」という前向きな想いへと変わっていき、その想いとともに甲子園への道を戦い抜きました。
さらにジャイアンツ入団後、自身の登場曲として、亡き友との思い出の曲である、湘南乃風「カラス」を使用していました。(現在は変更しています。)
残念ながら甲子園出場の想いは叶わず亡き友への約束を破ってしまいましたが、ジャイアンツに入団し、亡き友に新たに誓ったプロでの活躍という約束は破られることはないでしょう。
2.先輩からの気合注入
今村投手が2015年1月に同じジャイアンツの左腕・内海投手、山口投手らとグアムで自主トレを行いました。
そうすると、同じくグアムで自主トレを行っていた阿部選手から宿舎に宮國投手とともに呼び出され、「内海、杉内を脅かす存在になれ」激励を受けるとともにバリカンで右半分の髪を刈られるという気合注入を受けました。
これは、大きな期待を受けながら思うような結果が出せないでいる今村投手に対して「お前が出てこなければ、ジャイアンツの将来は無い」という阿部選手の熱い想いの表れでもありました。
今村投手は頭に刻み込まれた阿部選手の想いに応え、大きな飛躍を遂げることが期待されます。
3.「野性味」で一軍へ
プロ入り後、二軍ではノーヒットノーランを達成したり、二桁勝利を挙げてタイトルを取るなど抜けた存在になっています。
春のキャンプでは、練習試合で韓国のチームを相手に炎上するなど首脳陣の評価は、今のところ厳しいものとなっているようです。
しかし、2015年のジャイアンツのテーマの一つである「野性味」、今村投手の風貌にぴったりなこの言葉を前面に、内海投手ら数多の先輩を荒々しく押しのけて、ジャイアンツ新黄金時代の一翼を担う投手になってもらいたいと思います。